第74期王将戦第5局が3月8日から9日にかけて埼玉県深谷市の「旧渋沢邸『中の家(なかんち)』」で行われました。
後手の藤井聡太王将(22)が永瀬拓矢九段(32)に18時55分、120手で勝利。
4勝1敗で王将位を防衛、見事4連覇を達成しました。

初手お茶→2手目『3四歩』
藤井王将はプロ入り以来、常に2手目に△8四歩を突くのが定番でした。
しかし、本局では公式戦で初めて△3四歩と着手し、自らの“定跡”を覆ます。
視聴者や解説者も驚きましたが、最も衝撃を受けたのは永瀬九段だったかもしれません。

11手目までの消費時間は、藤井王将が0分に対し、永瀬九段は20分。
通常、研究済みの局面ではほぼノータイムで指す永瀬九段が、序盤でこれほど時間を費やすのは異例です。
藤井王将は今年1月、「ABEMAトーナメント2025」の収録時に行われた取材で、
「2手目△8四歩にこだわりがあるわけではない。
自分が面白いと思えば別の手にチャレンジしたい」と発言。
その際、角道を開ける△3四歩を例に挙げ、「あるかもしれませんね」と意味深な笑みを浮かべていました。
この言葉通り、名人戦での再戦が決まったことで、藤井王将は△3四歩を準備してきていたのでしょう。
「この手も用意しておいたよ」という、永瀬九段へのメッセージにも思えます。

かおる
初手『8四歩』と『3四歩』は何が違うの?

かおり
『8四歩』は先手に「何でも指していいですよ!」と伝えています。

かおる
では『3四歩』は?

かおり
『3四歩』は後手が指したい手を指させて頂きます、というメッセージです。

かおる
今までは受け身だったけど、
藤井王将が本局の方向性を示したということだね。
1日目午前のおやつ
藤井聡太王将のおやつ | 永瀬拓矢九段のおやつ |
「深谷ねぎだんご」、 「開運渋沢栄一オレ」 | 「あまりん(いちご)」、 「深谷産いちご『あまりん』のスムージー」 「深谷プレミアムスムージー」 |
深谷市出身の偉人、渋沢栄一をイメージした、 深谷産の牛乳を使ったドリンクです。 「かおる」も食べたい | まさに「甘い」を極めたような、贅沢な味わいの「あまりん」。 こんな「あまりん」尽くしに囲まれたい。 「かおる」も食べたい |
1日目ランチ
藤井聡太王将のランチ | 永瀬拓矢九段のランチ |
「煮ぼうとう・とろろご飯」 | 「深谷ねぎカレーやきそば」 |
野菜の甘みと出汁の旨味が染み込んだ麺は、 もちもちとした食感で食べ応え十分。 「かおる」も食べたい | 香ばしい焼きそば麺に、 カレーの風味が絡みつき、食欲をそそる一品。 これは美味しいでしょう。 「かおる」も食べたい |
1日目午後のおやつ
藤井聡太王将のおやつ | 永瀬拓矢九段のおやつ |
「あまりんのロールケーキ」、 「深谷プミアムスムージー」 | 「あまりん(いちご)」、「深谷産いちご『あまりん』のパフェ」、 「開運渋沢栄一抹茶オレ」、 「深谷産いちご『あまりん』のスムージー」、 「スペシャルティホットコーヒー」 |
バナナの甘さとブロッコリーの風味が調和した、 ヘルシーなスムージーです。 野菜の栄養を手軽に摂取でき、 対局中の健康管理にも配慮してくれています。 「かおる」も食べたい | 永瀬九段が選んだのは、午前に続き、 深谷産のブランドいちご「あまりん」を贅沢に使ったスイーツとドリンク。 今回は永瀬九段らしい量でした。 「かおる」も食べたい |
2日目の朝も驚かされる
1日目の封じ手時刻は18時。
通常、10分前には指さないものだが、永瀬九段は17時54分に指してしまいます。
そのため、封じ手まで長考が予想されました。
しかし、藤井王将はわずか11分で封じます。
封じ手は、誰もが予想しなかった「6三金」でした。

永瀬九段が6筋や7筋から攻める展開が予想される中、
藤井王将はあらかじめ準備していたとはいえ、「6三金」と指しました。
6三に金を上がると、7二角や7二銀を打ち込まれる可能性があり、通常は指しにくい。
しかし、藤井王将は鋭い読みで、迷いなく「6三金」と指しています。
この一手は、1日目の朝に続き、視聴者・解説者、そして永瀬九段をも驚かせたに違いありません。
2日目午前のおやつ
藤井聡太王将のおやつ | 永瀬拓矢九段のおやつ |
「宝玉のクリームブリュレ バニラアイス添え」、 「スペシャルティコーヒー(アイス)」 | 「あまりん(いちご)」、 「深谷産いちご『あまりん』のスムージー」 |
表面をパリッとキャラメリゼしたクリームブリュレは、 スプーンを入れると香ばしい音とともに割れ、 中から濃厚なカスタードがとろり。 なめらかな口当たりと上品な甘さが広がります。 「かおる」も食べたい | 午前は少な目です。 永瀬九段はフルーツを好んで注文しています。 「かおる」も食べたい |
2日目ランチ
藤井聡太王将のランチ | 永瀬拓矢九段のランチ |
「これうま!!豚ロース 黄金のしょうが焼き丼!!」、 「貴腐トマトジュース」。 | 「深谷ねぎカレーやきそば」 |
厚切りの豚ロースは、ジューシーで食べ応え満点。 トマトジュースは珍しいですね。 「かおる」も食べたい | ランチは少な目です。 将棋に集中しているのでしょう。 「かおる」も食べたい |
藤井王将の向かい飛車
2日目に入り、藤井王将は飛車を2筋に回します。
この局面では、振り飛車党の立会人・藤井猛九段から「絵柄的にも馴染みのある後手を持ちたい」というコメントが飛び出しました。
形勢も藤井王将側に傾いていています。
先手の永瀬九段は、攻めの形を作ることができず、苦しい展開に。
積極的に攻めたいものの、有効な攻撃手段が見つからず、ますます厳しい状況に追い込まれていきました。
下図は80手目藤井王将が△3五歩と打った場面です。

最終盤に入り藤井王将 優勢
両者の持ち時間が合わせて1時間を切ったあたりで、藤井王将が明確に優勢となっています。
永瀬九段の飛車は攻めに活用できず、一方で藤井王将の飛車は永瀬玉を鋭く睨んでいます。
下図は106手目の局面です。

この後、藤井王将が手堅い一手を指して離席すると、永瀬九段は珍しく中腰の姿勢で盤上の局面を見下ろしました。
必死に勝負手を探しています。
そして、ここで永瀬九段は▲8二金を放ちました。
本来であれば痛い一手ですが、本局では6二の駒が金ではなく銀のため、飛車にヒモがついています。
ここで藤井王将はノータイムで△8五桂と指しました。
またも飛車が見捨てられてしまいます。

永瀬九段は桂馬の跳躍を防ぐため、▲8六歩と突きました。
しかし、それでも△8五桂と跳んできます。
ここで△7七竜と捨てる大胆な一手。
藤井王将が飛車を切るとき、それは終局が近いことを意味します。

数手進んだところで、永瀬九段の手が止まりました。
そして、120手目で永瀬九段が投了。
これにより、藤井王将のタイトル獲得数は28期となり、歴代単独5位に躍り出ました。

かおる
後手番で完勝!
名人戦に続く。