注目の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦第3局が、7月29日から30日にかけて、

北海道・新千歳空港ターミナルビル内のホテル「ポルトムインターナショナル北海道」で行われました。

後手番の藤井聡太王位(23)永瀬拓矢九段(32)を18時6分、88手で下し、

シリーズ成績を3勝0敗なり、6連覇に王手をかけました。

第66期王位戦第3局

珍しい幕開け!藤井王位の将棋

2人にとって珍しい立ち上がりとなりました。

通常、▲2六歩△8四歩と進むのが定石ですが、本局は▲7六歩△3四歩と、互いに角道を開けて始まりました。

藤井王位が角道を開けるのはこれで3局目ですから、驚くのも無理はありません。

▲7六歩△3三歩

午前のおやつ

藤井聡太王位のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
ケークテリーヌ美瑛ミルクのソルベ
アイスティー
フルーツ盛り合わせ(マンゴー多め)
アイスティー(氷なし)
美瑛牛乳の濃厚なコクと風味を凝縮したソルベは、
口に含むとひんやりと溶け出し、ミルク本来の優しい甘みが広がります。
まるで北海道の広大な自然を感じさせるような、
素朴でありながらも洗練された味わいです。
ケークテリーヌとの相性も抜群で、
しっとりとした生地とソルベの口溶けが絶妙なハーモニーを奏でます。
「かおる」も食べたい
特に目を引いたのは、好物とされているマンゴーがふんだんに盛り付けられたフルーツです。
完熟マンゴーならではのとろけるような舌触りは、まさに至福の味わいでしょう。
永瀬九段は、このマンゴー尽くしのおやつで、
対局に臨む活力を養われたと思われます。
「かおる」も食べたい

永瀬九段、長考の末に誤算か? 藤井王位が優勢に

午前9時43分、藤井王位が指した△5五歩は、永瀬九段にとって完全に想定外の一手だったようです。

藤井王位のミスは滅多にないことから、永瀬九段は「そんな手があるのか」と驚かれたのかもしれません。

この一手に、永瀬九段は78分もの長考に沈みました。

かおる

インタビューでは、この△5五歩について

勝負手!だった』と

藤井王位は語っています。

AIの示す通り、自信がなかったようです。

△5五歩に永瀬九段大長考

熟考の末、永瀬九段はAIも推奨する▲5五同歩と応じました。

この手には、その先の展開を深く読み込んでいるという自信があったに違いありません。

しかし、昼食休憩直前の▲5五銀が状況を一変させます。

先手からの攻勢に出たにも関わらず、AIの形勢判断は藤井王位が59%と優勢に傾きました。

永瀬九段に、何らかの読み抜けがあったようです。

藤井王位が優勢に

藤井王位は残り時間が2時間46分とたっぷりあります。

昼食休憩も挟み、この状況でじっくりと読みを入れ、永瀬九段の攻めをかわしつつ反撃に転じることでしょう。

今後の展開から目が離せません。

ランチ

藤井聡太王位のランチ永瀬拓矢九段のランチ
道産牛100%ビーフバーガー
アイスティー
祥瑞膳
北海道生テリーヌ(ショコラ)
ご馳走プリンプレミアム

ホットティー
対局中のランチとしてはやや軽めな印象ですが、その内容はこだわりが感じられます。
道産牛100%というだけあり、パティは肉本来の旨みが凝縮され、
ジューシーでありながらもあっさりとした味わいだったことでしょう。
北海道の大自然で育った牛の恵みを、バーガーという形で手軽に味わえる一品です。
「かおる」も食べたい
メインの祥瑞膳は、品数豊富で彩り豊かな和食御膳です。
旬の食材がふんだんに使われ、栄養バランスも考慮された内容で、
午後の長丁場に備える永瀬九段の活力を十分に満たしたと推察されます。

食後には、濃厚な北海道生テリーヌ(ショコラ)でチョコレートの奥深い甘みを堪能し、
さらに「プレミアム」と名の付くご馳走プリンで、
とろけるような滑らかな舌触りと上品な甘さを楽しまれたことでしょう。
これらのデザートは、対局の緊張を和らげ、
リラックス効果をもたらしたに違いありません。
「かおる」も食べたい

局面打開!藤井王位の△4五銀が永瀬九段を追い込む

上図の局面から、藤井王位は昼食休憩を挟んで36分の考慮の末、AI推奨の△4五銀と出ました。

この手で角に狙いを定められると、永瀬九段は固まってしまい、

角取りに対して有効な手が見当たらなかったようです。

永瀬九段は47分の考慮の末、▲3七角と逃げますが、

これははっきりと先手(永瀬九段)が悪くなったことを認める手となりました。

この局面で、永瀬九段に誤算があったことが明らかになりました。

永瀬九段 固まる

藤井王位、猛攻で永瀬九段を圧倒!

藤井王位は、この機を逃さず一気に寄せにかかります。

角を取られるわけにはいかない永瀬九段は、その対処に困っているうちに、

藤井王位にと金を効果的に活用され、戦意喪失となりました。

18時過ぎ、「参りました」とばかりに投了を告げた永瀬九段。

今回はかなりの大差と言える内容でした。

永瀬九段はこれで3連敗となりますが、藤井王位との対局は、どんな局面でも将棋ファンを魅了します。

次はさらに充実した将棋を見せてくれることでしょう。

下図は投了図です。

投了図