藤井聡太八冠と同い年 大島綾華女流二段 初のタイトル挑戦を決める(かおるの将棋blog)【盤面あり】

大島綾華女流二段の紹介

大島綾華先生は2003年1月31日生まれ、21歳で、広島県広島市出身の女流棋士です。

彼女の師匠は森信雄七段であり、山崎隆之八段・糸谷哲郎八段が兄弟子にあたります。

また、藤井聡太竜王名人や伊藤匠七段とは同い年になります。

大島先生は生粋の居飛車党プレイヤーであり、角換わりなど激しい将棋戦を好むようです。

現在、女流棋界でトップに立つ福間香奈女流五冠と西山朋佳女流三冠は、いずれも振り飛車を得意としています。

しかし、大島先生の台頭が、今後女流棋界にどのような影響を与えるのかが注目されます。

来年度の女流タイトル戦も見逃せません。

将棋世界におけるインタビュー動画によると、憧れは、同じく居飛車党の「序盤・中盤・終盤 隙が無い」でお馴染みの豊島将之九段だそうです。

同じようにスキのない将棋を指したいと語っています。

※大島先生と福間先生の対局の記事はこちらから👇

女流棋士のランキング

今年度（2024年3月23日対局分まで）の女流棋士の記録【勝ち数・勝率】を見てみましょう。

大島先生はプロになって3年目のシーズンで、これまでの実践における将棋研究に加え、PCを使用しての、序盤研究や終盤の勉強が、現在の好調につながっているようです。

日々の積み重ねた研究が実を結び、トップ5に入る優秀な成績を達成しました。

初のタイトル挑戦を決める

第17期マイナビ女子オープン挑戦者決定戦が3月4日東京の将棋会館で行われました。

後手の大島綾華女流二段(21)が北村桂香女流二段(28)に16時8分、74手で勝利し、初のタイトル挑戦を決めました。

現在の８つのタイトル戦は以下の通りです。

タイトル名	タイトルホルダー
ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦	西山朋佳
大成建設杯清麗戦	福間香奈
マイナビ女子オープン	西山朋佳
リコー杯女流王座戦	福間香奈
岡田美術館杯女流名人戦	福間香奈
女流王位戦	福間香奈
霧島酒造杯女流王将戦	西山朋佳
大山名人杯倉敷藤花戦	福間香奈

大島先生と北村先生の将棋を振り返ってみましょう。

本局の戦型は「横歩取り」となりました。

対局終了後のインタビューにおいて、大島先生は、この「横歩取り」はまったくの想定外だったことを明かしています。

それもそのはずです。相手の北村先生は前局、三間飛車(サンケンビシャ)を採用していたため、今回の「横歩取り」は、大島先生は準備をしていなかったようです。

序盤に飛車を左側(上図では右側)に動かす方法を「振り飛車」といいます。その中で、左側(上図では右側)から3列目に飛車を移動させる戦法を「三間飛車」と言います。

それに対し、「横歩取り」は以下の図に示されるように進行します。

先手の飛車が左横の歩をパクっと取ることから、『横歩取り』と呼ばれています。

将棋ウォーズを楽しんでいる読者の皆さんは、「横歩取り」を指すことはありますか？

本局は後手の3三角型に対し、藤井先生もよく指す「青野流」という最先端の将棋を採用しました。

4五角戦法

「4五角戦法」は以下のように進行します。

藤井先生の将棋では見たことがないのですが、将棋ウォーズでは、「4五角戦法」を採用する人が多く、何となくで指してつぶれていることが多い「かおる」です。

勉強して望まないとダメですね。

第17期マイナビ女子オープン

大島先生は2021年5月にプロデビューですから、まだ3年も経過していない中で、タイトル挑戦を決めたことは非常に驚くべき成果です。

現在のタイトルホルダーは6連覇中の西山朋佳女流三冠です。

このタイトル戦は五番勝負で行われ、日程は以下の通りです。

第１局の開催予定地『元湯 陣屋』は、今年度、八冠を争った王座戦の第1局の開催地でした。

ここで有名な「陣屋のカレー」は、美味しいと評判です。

王座戦第1局では、伊勢海老を添えた豪華なバージョンが提供されました。

永瀬拓矢九段は、昼食だけでなく夕方の軽食でも同じカレーを注文し、周囲を驚かせていましたね。