第37期竜王戦第4局は、11月15日から16日にかけて大阪府茨木市の「おにクル」で行われています。
茨木市で将棋のタイトル戦が行われるのは、今回が初めてです。
なお、『茨木』の読み方は“いばらぎ”ではなく、“いばらき”と濁りません。
ここまでは互いに先手番をキープし、藤井聡太竜王が2勝1敗とリードしています。
本局で後手番の藤井竜王が勝利すれば、防衛に王手をかけることができる大事な一戦です。
例年、秋から冬にかけて好調を維持する藤井竜王への期待が高まりますが、
本日は少し暑かったのでしょうか。
対局は21℃に設定された冷房のもとでスタートしました。
戦型は「勇気流」新構想
佐々木勇気八段は3七銀と指し、早繰り銀を選択しました。
これに対し、藤井竜王は多くの場合、相早繰り銀を選びます。
今回も予想通りの進行で進んでいましたが、
ここで佐々木八段が驚きの一手、『4五銀』を放ちます。
まさかの早繰り銀から腰掛け銀への変更です。
これは藤井竜王に意図的に早繰り銀を選択させるための新しい構想でした。
Abemaで解説を務める澤田真吾七段は、
『一日が100時間あっても研究し尽くせない手』と表現するほどの新手のようです。
この局面で藤井竜王も約30分の時間を費やし、未知の領域に足を踏み入れていきます。
1日目午前のおやつ
藤井聡太竜王のおやつ | 佐々木勇気八段のおやつ |
「ティラプリ」と「茨木竜王ブレンド おろち」(アイスコーヒー) | 「茨木市の花 バラの上生菓子」と自家養蜂はちみつのレモネード |
ティラプリは茨木市のふるさと納税でも一番人気の商品のようです。 「かおる」も食べたい | 茨木市を象徴する花として制定された「バラ」を表現した、こしあんの上生菓子です。 「かおる」も食べたい |
1日目ランチ
藤井聡太竜王のランチ | 佐々木勇気八段のランチ |
縁家の牛タンと龍王味噌おに定食 | 薔薇すし |
香ばしく炭火で焼き上げられた厚切り牛タンと ジューシーなハラミが主役の贅沢な定食です。 「かおる」も食べたい | 午前のおやつにつづき「バラ」で攻めてきました! 「かおる」も食べたい |
午後のおやつ
藤井聡太竜王のおやつ | 佐々木勇気八段のおやつ |
「素材にこだわる茨木・ドーナツ」といちごミルク | 「茨木市の花 バラの上生菓子」と自家養蜂はちみつのレモネード |
ふんわりとした生地には自然な甘みが感じられ、 素朴ながらも上品な味わいが楽しめます。 「かおる」も食べたい | 佐々木先生らしく、午前と同じでした! 「かおる」も食べたい |
佐々木勇気八段の戦い方
第2局以降、佐々木勇気八段は万全の準備を整え、独自の戦い方にシフトしています。
自身の研究に持ち込みながら、時間を可能な限り温存し、
必要なタイミングでしっかりと投入するスタイルです。
これは永瀬拓矢九段を彷彿とさせる戦法ともいえます。
一方、藤井竜王は王者の貫禄を見せ、
佐々木八段の作戦を正面から受け止めつつ、時間を惜しまず投じています。
この姿勢にファンは多少の不安を感じるかもしれませんが、
ご本人は研究将棋を楽しんでいるようにも見えます。
本局でも両者の持ち時間には大きな差がついていますが、
果たしてどのような展開になるのか、注目が集まります。
佐々木勇気八段、封じ手直前の決断に控室が驚き!
佐々木勇気八段が封じ手15分前に「4五銀」と指し、手を渡しました。
この選択には控室でも驚きの声が上がったようです。
これは、自信の表れとも言えるでしょう。
実際、AIの形勢判断でも佐々木八段がやや優勢とされています。
さて、封じ手ですが、次の一手として真っ先に浮かぶ「4四香」は、
あたかも佐々木八段が「打ってこい」と誘っているかのようです。
これには返し技が用意されている可能性があります。
一方、佐々木八段側の候補手としては「3四歩」や「5六銀」といった手が考えられます。
藤井竜王の次の一手については、「5二金」と上がる手を予想してみます。
形勢的にはやや苦しい局面に見えますが、
守りに定評のある藤井竜王のことです。
粘り強く耐え、逆転をしてくれることを期待しながら、見守りたいと思います。