2026年1月25日(日)、京都・伏見稲荷大社で行われた第75期王将戦七番勝負第2局は、
藤井聡太王将が111手で挑戦者・永瀬拓矢九段を破り、シリーズ成績を1勝1敗のタイに戻しました。

1. 封じ手「▲7四歩」と、永瀬九段の1時間5分の沈黙
2日目の朝、立会人の福崎文吾九段によって開封された藤井王将の封じ手は、予想通りの▲7四歩でした。
永瀬九段の攻めを抑制する本命の一手に対し、永瀬九段は1時間5分もの大長考に沈みます。
そこで放たれたのが、駒台の唯一の歩を端に垂らす△9七歩という、検討陣も「狙いが分からない」と驚く想定外の一手でした。
おやつ
| 藤井聡太王将の午前のおやつ | 永瀬拓矢九段の午前のおやつ |
| 濃い抹茶ぜんざい、宇治煎茶(稲荷山) | 千寿と生菓子(茶の実)、ホットコーヒー |
| 目が覚めるような鮮やかな深緑。 温かな抹茶の海に、 ふっくらとした小豆と真っ白な白玉が鎮座しています。 「かおる」も食べたい | 二種類のアツアツの飲み物(煎茶とコーヒー)で喉を潤し、 生菓子でエネルギーを補給する。 まさに「一分の隙もない、盤上に没頭するための布陣」。 甘みと苦みのレイヤーが重なる、大人なセットです。 「かおる」も食べたい |
2. 恐怖の「顔面受け」と、人間離れした「▲2九飛」
この端歩に対し、藤井王将はわずか29分で▲8八玉と寄り、
さらに正午過ぎには▲9七玉と、自ら玉で歩を取り払う「顔面受け」を披露しました。
玉をこれほど危険な場所に晒すのは恐ろしく感じますが、
藤井王将にはこの形でも勝ち切れるという確かな読みがあったのでしょう。
さらに、検討室を驚愕させたのが81手目の▲2九飛です。
これまでの攻めの流れに逆らって一旦引くこの手に、福崎九段は「人間なら指せない手だ」と感嘆の声を漏らしました。
ここから▲6五歩、▲2四歩と攻めを繋げ、一気に終盤へと突入します。

ランチ
| 藤井聡太王将のランチ | 永瀬拓矢九段のランチ |
| 抹茶そば、伏見 | 助六寿司 王将戦特製フルーツパフェ 国産烏龍茶、ホットコーヒー |
| 鮮やかな緑色が、白い器に美しく映えます。 視覚からも涼を呼び込み、 対局の緊張感を和らげるような美しさです。 「かおる」も食べたい | 盤面から目を離さずともパクっと食べられる「効率性」と、 即効性のある糖質補給を兼ね備えた、 対局に最適なパワーフードです。 「かおる」も食べたい |
3. クライマックス:速度計算を制した「▲2三歩」
最終盤、永瀬九段は△6二飛と逃げる手を選ばず、飛車を見捨てて△6九馬と潜り込む勝負手を放ちました。
しかし、藤井王将は7八の金を取られても詰めろにならないことを見切り、
自らも金を見捨てて▲2三歩と王手をかけ、後手玉の寄せに着手しました。
歩の手筋で後手玉を乱し、飛車を取って決着をつけにいく「速度勝ち」を藤井王将は完璧に読み切っていました。

永瀬九段の最後の勝負手も冷静に退け、18時43分、111手で勝利を掴みました。
4. 次局は立川へ!1勝1敗の振り出しに
これで対戦成績は並び、決戦の舞台は2月3・4日に東京都立川市で行われる第3局へと移ります。
NHK杯での「空中囲い」に続き、この王将戦での「顔面受け」……、
藤井王将の自由な発想と圧倒的な終盤力には、いつも驚かされるばかりです。
