第72期王座戦の第3局が、9月30日、京都市東山区の「ウェスティン都ホテル京都」にて行われました。
後手の藤井聡太王座（22）は、永瀬拓矢九段（32）を相手に、
156手に及ぶ激戦の末、21時0分に勝利しました。
この勝利により、シリーズ成績は藤井王座の3勝0敗となり、
藤井王座は見事、王座の初防衛を果たしました。
最後に訪れたドラマ、藤井王座の逆転劇
最後に、驚きのドラマが待っていました。
藤井王座の逆転劇の中でも屈指の一局となるでしょう。
144手目、後がなくなった藤井王座は「7九銀」を打ち、最後の望みを託しました。
玉の逃げ道は3つ残されていましたが、永瀬九段は「9八玉」を選択。
すると、146手目で藤井王座から思いもよらぬ一手が飛び出します。
「9六香」での痛烈な王手でした。
「9六香」の王手に対し、「8七の金」で取ると詰まされてしまうため、
「9七」に合駒をする必要があります。
かおる
「合駒(アイゴマ)」とは、将棋用語の一つで、
藤井王座の「9六香車」の王手を、
自分の駒を配置して利きを止めることを指すよ！
この「合駒」に使う駒の選択肢は4つあります。
しかし、正解手はたった一つでした。
- 「9七歩」打ち・・・永瀬九段から見て形勢82％→8％(永瀬九段が指した手)
- 「9七桂馬」・・・永瀬九段から見て形勢82％(正解手)
- 「9七銀」打ち・・・永瀬九段から見て形勢99％→23％
- 「9七金」打ち・・・永瀬九段から見て形勢99％→1％
Abemaで解説を務めた本田奎六段も、
「ここでは合駒に『歩』を打ったことしかありません」と説明しました。
つまり、通常では当然とされる一手が、まさかの敗着手となってしまったのです。
終局後、永瀬九段は「9七桂」が第一感だったと語りましたが、
その正確性を検証する時間はわずか1分しかなく、非常に厳しい局面だったようです。
60秒カウントが進む中で、当初は「歩」を打ってはいけないと感じつつも、
時間に追われ、結果的に「歩」に手が伸びてしまったとのことです。
ミスに気付いた瞬間、昨年のように頭をかきむしることはありませんでしたが、
永瀬九段の落胆は隠しきれませんでした。
本当に、将棋というゲームは最後の最後まで何が起こるか分かりません。
特に藤井王座は、相手が間違えやすい局面で巧妙に罠を仕掛けるのが得意です。
今回も、昨年に引き続き、劇的な大逆転を成し遂げました。
勝負メシ
| 藤井聡太王座のランチ | 永瀬拓矢九段のランチ |
| 都ホテルカレーライスセット（サラダ、スープ付）とウーロン茶 | 10種握り寿司盛り合わせ（吸い物付、わさび抜き）とアイスカフェラテ、巨峰とシャインマスカットのミルクレープ |
| 贅沢で上品なカレーです。 時間が50分しかない王座戦では、 満足感のある一品ですね。 「かおる」も食べたい | ネタ本来の旨味がしっかりと感じられ、 わさび抜きの優しい風味が絶妙なバランスです。 食後のデザート「巨峰とシャインマスカットのミルクレープ」は、 フルーツの甘さとミルクレープのしっとり感が心地よく、 アイスカフェラテが爽やかなアクセントを加えて、 贅沢なひとときを締めくくります。 「かおる」も食べたい |
かおる
おやつ
| 藤井聡太王座のおやつ | 永瀬九段のおやつ |
| 宇治抹茶のクリームブリュレとアイスティー、オレンジジュース | アイスカフェラテとグレープフルーツジュース、アップルジュースの飲料３種 |
| アイスティーは爽やかでスッキリとした味わいが、 クリームブリュレの濃厚さを程よく引き締め、 オレンジジュースがさわやかな酸味で口の中をリフレッシュさせる、 バランスの取れたおやつかな。 「かおる」も食べたい | 飲み物だけを3つ揃えるのは珍しい選択かもしれません。 異なる味わいを楽しみながら、 気分転換に最適な組み合わせでしょうか。 「かおる」も食べたい |
夕食
| 藤井聡太王座の夕食 | 永瀬拓矢九段の夕食 |
| 八代目儀兵衛ホテルオリジナル米おにぎり（ねぎみそ、塩昆布）、 都ホテル一番出汁の赤出汁、ウーロン茶 | 都ホテルカレーライスセット（サラダ、スープ付）、ウーロン茶 |
| 軽食としては、ちょうどいい量ですね。 「かおる」も食べたい | 両者ともカレーが好きなようです。 藤井王座はランチタイムにカレーを注文されていました。 「かおる」も食べたい |
