注目の第83期名人戦第4局が、5月17日から18日にかけて、大分県宇佐市の由緒ある「宇佐神宮」を舞台に繰り広げられています。
3連勝で第4局を迎えた藤井聡太名人。3連覇まで、あと一勝と迫っています。
果たして、開幕4連勝という圧倒的な強さで名人位防衛を決めることができるのか。全国の将棋ファンが固唾をのんで見守っています。

1日目午前のおやつ
藤井聡太名人のおやつ | 永瀬拓矢九段のおやつ |
鏝絵(こてえ)の町(堀菓子舗) 宇佐ブレンド(アイス、樹豆珈琲店) | いちごモンスター(苺の丘) USA産ブルーベリーフローズン(藍苺=ブルーベリー=GARDENイロハノホトリ) ゴロゴロ苺のミルキーシェイク(苺の丘) |
しっとりとした口当たりと優しい甘さが、 対局中の緊張を和らげてくれそうです。 「かおる」も食べたい | 永瀬九段は苺とブルーベリーを贅沢に堪能できるラインナップを選択! 「かおる」も食べたい |
早くも86分の長考 藤井名人
盤上は、いつもと変わらぬ緻密な研究手順が続いています。
その均衡が破れたのは32手目、永瀬拓矢九段が放った△5ニ金でした。
この手を見た立会人の谷川浩司十七世名人は、思わず「もう金を上がったんですか、早いですね」と声を漏らします。
百戦錬磨のプロの目にも、この一手は意外に映ったようです。
しかし、これこそが永瀬九段が深く読み込んだ末に用意した一手なのでしょう。
対照的に、藤井聡太名人はじっくりと時間をかけて盤面を見つめています。
一日目の午前中としては異例の長考。
そのままお昼休憩に入り、午後の対局再開後、藤井名人は▲5八金と応じました。
この長い沈黙が、何を意味するのか。午後の戦いが、より一層注目されます。

1日目ランチ
藤井聡太名人のランチ | 永瀬拓矢九段のランチ |
大黒とり天濃厚温玉ぶっかけセット・きのこ抜き(うどんや大黒) インド本格紅茶のスペシャルティー(Caro USA) | 宇佐神宮の色・紅白まぶし名産添え(うなぎ処 四代目 志おや) 宇佐ブレンド(アイス、樹豆珈琲店) |
藤井名人、かつて苦手とされていた『きのこ』。 克服したと見られていましたが、今日のランチには姿を現さず…。 やはり、まだ少しばかり警戒心があるのでしょうか。 「かおる」も食べたい | 宇佐神宮の紅白をイメージした鰻の「紅白まぶし」。 香ばしく焼き上げられた鰻の白焼きと 濃厚なタレが絡んだ蒲焼きのコントラストが、見た目も華やか。 地元名産の添え物が、さらに食欲をそそります。 「かおる」も食べたい |
午後は長考合戦から、まさかの千日手!
午前中のAIによる形勢判断は、藤井名人に53%と示していました。
永瀬九段が33手目に放った△3三金がマイナス要因となり、わずかに形勢を傾けているようです。
藤井名人が35手目に▲5六銀と積極的に繰り出すと、形勢はほぼ互角の50%に。
ここで永瀬九段が長考に入ったことから推測するに、用意していた研究手順はここまでだったのでしょう。
当然、藤井名人にもその気配は感じ取れたはず。ここから両者は、考慮時間を費やす長考合戦へと突入しました。
- 36手目、永瀬九段 77分
- 37手目、藤井名人 72分
- 38手目、永瀬九段 23分
ところが、局面が膠着する中、46手目、永瀬九段は△8八歩と指しました。
これに対し、藤井名人は▲同金と応じるよりありません。
しかし、ここで永瀬九段が△8六飛車と展開すると、誰もが千日手の可能性を意識したはずです。
同じ局面が繰り返されるという状況に、藤井名人は明らかに落胆の色を見せ、がっくりとうなだれました。
名人としては、ここで千日手となるのは本意ではなかったのでしょう。
しかし、この局面を打開する術は見つかりませんでした。
そして迎えた61手目、藤井名人が▲8七金と指した局面が4回目となり、ついに千日手が成立。
一日目の対局は、ここで幕を閉じました。
消費時間は、藤井名人が4時間33分、永瀬九段が1時間51分。
明日の指し直し局は、先後を入れ替え、午前9時から永瀬九段の先手で再開されることとなりました。

1日目午後のおやつ
藤井聡太名人のおやつ | 永瀬拓矢九段のおやつ |
一手の余白バスクチーズケーキ(food & aroma SUNNY) シトラスジンジャーYell(くだものかふぇ) | いちごモンスター(苺の丘) 苺みるくフラッペ(KURU) シトラスジンジャーYell |
バスクチーズケーキは、しっとり濃厚ながらも口当たりは軽やか。 ほんのり香ばしい表面とクリーミーな中身が絶妙なバランスで、 一手の余白のように静かな余韻を残します。 「かおる」も食べたい | 永瀬拓矢九段の午後のおやつは、苺づくしの華やかなセレクトに シトラスの爽快感を添えた贅沢な組み合わせ。 「かおる」も食べたい |
千日手を回避していたら
ここで、もし藤井名人が▲8七金ではなく、▲8七銀と指していたらどうなっていただろうか、と考える人もいるかもしれません。

しかし、それには△5六飛車と飛車を切る強手があり、▲同歩と応じた場合、△4六角という王手桂取りで後手が優勢になるようです。
つまり、AIが互角と評価した▲5六銀という手が、まさかの千日手という結果を招いてしまった、痛恨の一手だったと言えるでしょう。
明日の指し直し局は、後手番である上に、持ち時間も2時間以上少ないという、藤井名人にとっては非常に厳しい状況からのスタートとなります。
しかし、これまでの数々の奇跡を見せてくれた藤井名人ならば、きっと困難を乗り越えてくれると信じたいところです。
後手番となる今晩は、作戦を練る必要もなく、心身ともにリラックスして明日の対局に臨んでくれることを願います。