12月21日(日)放送された第75回NHK杯将棋トーナメント。
注目を集めた藤井聡太NHK杯と藤本渚七段の一戦は、77手の短手数で藤井NHK杯が快勝を収めました。
ベスト8進出を決めた藤井聡太NHK杯の次戦の相手は石川優太五段です。
対局のまとめ
攻防に効いた「8一飛」
対局は、藤本渚七段が得意の「雁木(がんぎ)」戦法で藤井陣にプレッシャーをかける展開で始まりました。
しかし、藤井NHK杯は的確にこれを受け流し、徐々に主導権を引き寄せます。

決定打となった攻め
終盤、「7四桂」と「8一飛」のコンビネーションによるカウンターが炸裂しました。
攻守兼備の飛車
投了図での「8一飛」は、相手の玉を睨みつつ、
相手の馬を取り自玉を楽にするという、
攻防に非常によく効いた一手となりました。

両対局者のコメント
藤井聡太NHK杯
序盤から判断の難しい局面が続いていましたが、3七桂と跳ねるか4六歩と突くかなど、どちらも変化が多く難しいと感じていました。
中盤は怖い展開もありましたが、最後は反撃に転じることができ、指しやすくなったと思います。

藤本渚七段
初めて3八歩という垂らしの歩を指しましたが、そこから一方的な展開になってしまいました。
無理攻めになってしまい、相手の正確な対応を前に、なかなか攻めを繋げることができず、一気に苦しくなってしまいました。

