第83期名人戦七番勝負は、4月9日に東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で開幕しました。

本局が2025年度、最初の対局となります。

対局相手は、練習パートナー、永瀬拓矢九段(32)。

振り駒の結果、永瀬九段が先手を取る形で、注目の対局が始まりました。

名人戦第1局1日目

藤井名人の本気

本局の戦型は角換わり。

いつもの戦型ではありますが、3月2日に行われた棋王戦コナミグループ杯第3局、先手藤井棋王、後手増田康弘八段の千日手局と同じ手順で進行しています。

これは藤井名人が仕掛けたもので、

「永瀬先生、どこまで研究していますか?」と問いかけているかのようです。

通常、他の棋士が研究し尽くした手順を藤井名人に示すことはあっても、その逆は極めて異例です。

永瀬九段がどこまでこの局面を深く研究してきたかが注目されます。

研究手順

11時20分、藤井名人が△8二飛車と指した時点で既に68手も進行していますが、藤井名人の消費時間はわずか33分です。

前例では、この局面で▲5六歩と指して千日手になった例があるため、この局面で永瀬九段が時間を費やす展開となりました。

午前のおやつ

藤井聡太名人のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
東京雲海プリン(コーヒー)と冷たい紅茶マップルジュース2種(ふじ、紅玉)
見た目の美しさもさることながら、
その繊細な口溶けと奥深いコーヒーの風味は、
午前中の頭脳戦に心地よいアクセントを与える、洗練された一品。
「かおる」も食べたい
日本の職人が丹精込めて作り上げた、
この滋味深いジュースによって、
さらに深みを増したように感じられた。

ランチ

藤井聡太名人のランチ永瀬拓矢九段のランチ
「ザ・ビストロ特製カレーライス(ビーフ)」とウーロン茶「にぎり寿司盛り合わせ 米茄子(なす)の鴫(しぎ)炊きとともに」
「ショートケーキフルーツ添え」にアイスコーヒー
本格的なビストロの味わいが、
研ぎ澄まされた藤井名人の集中力をさらに高めてくれるでしょう。
「かおる」も食べたい
新鮮なネタが口の中でとろけ、素材本来の旨味が広がるでしょう。
特に、上品な味わいの米茄子の鴫炊きは、
繊細な寿司の合間に味わうことで、口の中を優しくリフレッシュさせてくれたでしょうか。
「かおる」も食べたい

午後のおやつ

藤井聡太名人のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
「デアバウムクーヘン フルーツ添え」とオレンジジュースオレンジジュースとアイスカフェラテ
見た目の美しさもさることながら、
その繊細な口溶けと奥深いコーヒーの風味は、
午前中の頭脳戦に心地よいアクセントを与える、洗練された一品。
「かおる」も食べたい
今回もおやつはドリンクのみになりそうですね。

封じ手

16時35分、藤井名人が△9八歩と指しました。

この手に対し、現地の大盤解説会に登場した佐々木勇気八段は、この一手は非常に難解で、永瀬九段は封じざるを得ないと語っています。

封じ手時刻は18時30分。

まだ2時間近くあるにもかかわらず、この局面でまさかの封じ手となりました。

相当に悩ましい局面だったのでしょう。

解説を務めた佐々木勇気八段の読みの深さはさすがと言えます。

封じ手

残り時間は永瀬九段が4時間、藤井名人が6時間14分です。

AIによる形勢評価は永瀬九段の51%と、ほぼ互角を示しています。

ここまで長考の少ない藤井名人ですが、二日目の対局において、どの局面で時間を深く使うかが注目されます。