第37期竜王戦第3局は、10月25日から26日にかけて京都府京都市の「総本山仁和寺」で行われています。
第2局では藤井聡太竜王に錯覚があり、
立て直しがうまくいかず惜しくも敗北を喫しました。
これまでのタイトル戦で完敗することがほとんどない藤井竜王にとって、
前回の結果はやや意外にも感じられましたが、引き続き応援していきたいと思います。
幸いにも、藤井竜王はこれまで「仁和寺」での対局で全勝を収めており、
今回もその相性の良さが発揮されることを期待しています。
戦型は角交換振り飛車
出だしから▲2六歩△3四歩▲7六歩に対して、
佐々木勇気八段の4手目は9四歩でした。
彼が9四歩を指すのは初めてのことです。
ここから△9五歩と端歩を突いて位を取り、
角交換からダイレクト向かい飛車を採用しました。
第1局では藤井竜王の得意戦法である『角換わり』を受け入れましたが、
本局では、予想されていた『角換わり』や『横歩取り』とは異なる、意表をつく作戦を用いてきました。
佐々木勇気八段が振り飛車を指すのは実に7年ぶりとなります。
午前のおやつ
藤井聡太竜王のおやつ | 佐々木勇気八段のおやつ |
どら焼、森半一番茶使用宇治抹茶グリーンティー | どら焼、「北窓 いと達風五平餅」に京都宇治玉露玉兎 |
想像していたものとはまるで違う『どら焼き』が出てきましたが、とても美味しそうです。 「かおる」も食べたい | くま最中付きで、佐々木先生は“かわいい攻め”を披露しました。 スタッフは、藤井竜王が注文してくれるのではと期待していたようです。 「かおる」も食べたい |
ランチ
藤井聡太竜王のランチ | 佐々木勇気八段のランチ |
梅乃点心(糸源)という松花堂弁当のジャンルに属する昼食の注文 | ビーフカツサンドイッチ(ホテルオークラ京都) メニューブックに載っていないミネストローネスープかコーンスープ、さらにフルーツ盛り合わせをオーダー |
京都らしさを感じる一品ですね。本日は食事を存分に楽しめたのではないでしょうか。 「かおる」も食べたい | 今回の“勇気流”は、メニューにない品を注文するという意外な一手。スタッフも驚いたことでしょう。 「かおる」も食べたい |
午後のおやつ
藤井聡太竜王のおやつ | 佐々木勇気八段のおやつ |
濃厚かぼちゃの王手パフェ、アイスティー(ピーチ&ペアー) | どら焼、京都宇治玉露玉兎 |
ボリュームもあり、最後まで飽きることなく満足感たっぷりのパフェですね。 「かおる」も食べたい | 佐々木先生の午後のおやつは、意外にもあっさりでした。夕食にたっぷり召し上がる予定なのでしょうか。 「かおる」も食べたい |
佐々木勇気八段が56手目を封じる
佐々木勇気八段は、第2局での勝利に続く連勝を狙い、
「角交換ダイレクト向かい飛車」というとっておきの作戦を採用しました。
対局の消費時間は、藤井竜王が55手目「9六歩」を指すまでに4時間16分を費やしたのに対し、
佐々木勇気八段は2時間9分しか使っていません。
そして、約1時間10分を消費して56手目を封じ手としました。
戦型からは、じっくりとした展開かと思われましたが、
本局はすでに終盤の手前まで進んでいる様子です。
現在、藤井竜王の「飛車」「角」「銀」「桂馬」「香車」が佐々木勇気八段の玉に迫っており、
一手のミスが形勢を大きく左右する場面となっています。
一方で、佐々木八段も2七に「馬」を作っているため、
この攻勢をしのげば有利に展開できる可能性があるでしょう。
形勢は互角のまま、緊迫した局面が続いています。
封じ手は△同歩と予想しています。
その後、藤井竜王が▲4五歩と指して馬道を遮断するものの、
馬の自由度が勝り、佐々木勇気八段の方がやや指しやすい展開になるかもしれません。
しかし、藤井竜王は対抗形での敗戦がほとんどない棋士ですので、
時間では押されていますが、今回も必ず勝利してくれると信じています。