第74期ALSOK王将戦七番勝負が、1月12日に静岡県掛川市の「掛川城 二の丸茶室」で開幕しました。

対局相手は、藤井聡太王将の練習パートナーである永瀬拓矢九段です。2日制の対局は今回が初めてです

振り駒の結果、永瀬九段が先手を取る形で、注目の対局が始まりました。

第74期王将戦第1局1日目

対 永瀬拓矢九段 成績

これまで永瀬九段との対戦成績は18勝7敗、勝率は.720です。

序盤研究に精通している永瀬九段との対局では、藤井王将が他の棋士と比べると若干苦戦しているように見えますが、

実際は藤井王将がその対戦を楽しんでいるとも取れます。

特に、終盤において藤井王将の力が発揮され、逆転勝利につながることが多いです。

今年の詰将棋選手権が3月30日に行われることから、多くの視聴者が藤井王将に第6局までに防衛を決めてほしいと期待しているでしょう。

下記は直近10局の2人の対局です。

  • 2024.9.30 〇 王座戦第3局
  • 2024.9.18 〇 王座戦第2局
  • 2024.9.4 〇 王座戦第1局
  • 2024.2.10 × 朝日杯
  • 2023.10.21 〇 JT杯
  • 2023.10.11 〇 王座戦第4局
  • 2023.9.27 〇 王座戦第3局
  • 2023.9.12 〇 王座戦第2局
  • 2023.8.31 ×  王座戦第1局
  • 2023.2.1  〇 順位戦A級

午前のおやつ

藤井聡太王将のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
「よこすかしろ羊羹」、「掛川抹茶」「紅ほっぺのフレッシュジュース」、「ホットコーヒー」、「掛川抹茶」
よこすかしろ羊羹は、そのまろやかな甘さとしっとりとした食感が特徴で、口の中でほろりと溶けるようです。
一方、掛川抹茶はその深い味わいと後味の清涼感が印象的で、
羊羹の甘さを引き立てるのに最適な一杯ですね。
「かおる」も食べたい
最近の永瀬九段は飲み物のみの注文となりました。
「かおる」も食べたい

戦法は相掛かり

本局では永瀬九段が先手を取り、戦型は相掛かりとなりました。

後手番の藤井王将は、12手目に△4二玉と上がりました。

通常は△5二玉が多い一手ですが、△4二玉型は過去にやや苦戦することが多かったです。

今回の対局では、藤井王将のこの一手に新しい研究が反映されている可能性があり、注目されます。

後手4二玉型

1日目のランチ

藤井聡太王将のランチ永瀬拓矢九段のランチ
回鍋肉、掛川深蒸し茶チーズイン煮込みハンバーグ、紅ほっぺのフレッシュジュース
キウイのフレッシュジュース、アイスコーヒー、抹茶オペラ~テ・ヴェール~
回鍋肉はピリッとした辛さが特徴で、豚肉のジューシーさと野菜のシャキシャキ感が絶妙にマッチしています。
その辛みを穏やかに和らげる掛川深蒸し茶は、渋みが少なくまろやかな味わいで、食後の口の中をすっきりとさせてくれそうです。
「かおる」も食べたい
ランチ時におやつも注文されました。
抹茶オペラは繊細な抹茶の風味が際立ち、
洋風デザートの中にも和のエッセンスが感じられます。
飲み物を3つ注文しました。
「かおる」も食べたい

垂れ歩2連発

27手目、永瀬九段は早くも定跡を離れました。

まず、1筋からの攻めを開始し、▲1四歩と歩を垂らしていきます。

これを無視すると押し込まれて苦しくなるため、対応は必須です。続けて、▲1三歩と二枚目の歩を垂らし、さらにプレッシャーを加えました。

1二歩成としてと金を作られるわけにはいかないので、藤井王将の次の手に注目が集まります。

2枚目の歩を垂らす

午後のおやつ

藤井聡太王将のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
深蒸し茶のバスクチーズケーキ、アイスティーキウイのフレッシュジュース
バスクチーズケーキはその濃厚でクリーミーなチーズの味わいが特徴で、
深蒸し茶の風味が加わることで独特のほろ苦さがプラスされ、味の深みが増しています。
「かおる」も食べたい
フレッシュなキウイの果肉が含まれており、
大変美味しそうです。
「かおる」も食べたい

藤井王将、顔をしかめる

45手目、永瀬九段は3七桂と跳ねて1三の金を狙いました。

永瀬九段が離席した際、藤井王将は珍しく顔をしかめ、閉じた扇子で首筋をポンポンと叩きました。

通常、藤井王将は感情をあまり表に出すことはありませんが、

今回の反応からは何らかの失敗を感じ取っている可能性があります。

それでも、AIの形勢判断ではまだ46%と示されており、明確な不利ではないため、この局面での慎重な対応が予想されます。

藤井王将、珍しく顔をしかめる

封じ手局面

47手目を永瀬九段が封じました。

封じ手の予想は6六角、7七角、7七桂のいずれかでしょうか。

局面は手が広いため、藤井王将も先の手を読むのが難しいかもしれません。

残り時間は永瀬九段が4時間25分、藤井王将が3時間58分と、大きな差はありません。

AIによる形勢判断ではほぼ互角とされていますが、藤井王将の玉の周辺に守りの駒が少ないため、

人間の目から見ると永瀬九段が指しやすい状況に見えます。明日の封じ手後、どのような展開が待っているのでしょうか。

47手目封じ手局面