第83期名人戦第1局が4月9日・10日に東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で行われました。

後手の藤井聡太名人(22)永瀬拓矢九段(32)を20時55分、134手で下し、

シリーズ成績を1勝0敗としました。

次戦、第2局は4月29日(火)から30日(水)にかけて、

東京都大田区の「羽田空港第1ターミナルで開催されます。

名人戦第1局2日目

84手目まで研究?

封じ手▲同香に対し、藤井名人は13分を使って△7五歩と指しました。

ここまで9時間のうち、消費時間はわずか3時間。

永瀬九段が同じ立場であれば普通に見えるかもしれませんが、藤井名人がこれほどハイペースで指すのは非常に珍しいことです。

その後、▲6六銀と指すまでに9分を費やし、藤井名人は初めて長考に入りました。

さらに、次の△4四角を打つまでに1時間53分もの時間をかけています。

この85手目▲6六銀で、藤井名人の研究が外れたのでしょう。

改めて考えてみても恐ろしいことです。

84手目までの手順を記憶しているだけでも驚異的ですが、もちろん、それは藤井名人が記憶している戦法のほんの一部に過ぎないのですから。

84手目まで研究

午前のおやつ

藤井聡太名人のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
抹茶と和栗のパウンドケーキ クリーム&フルーツ添え
東京雲海と七つの季節のクッキー缶

冷たい紅茶
アイスカフェラテ
「抹茶と和栗のパウンドケーキ クリーム&フルーツ添え」は、
濃厚な抹茶の風味と和栗の上品な甘さが絶妙に調和し、
添えられた生クリームと季節のフルーツが爽やかなアクセントに。
「かおる」も食べたい
凄くシンプル。

ランチ

藤井聡太名人のランチ永瀬拓矢九段のランチ
冷たい天ぷら蕎麦 ウーロン茶にぎり寿司盛り合わせ 米茄子の鴫炊きとともに
デアバウムクーヘン フルーツ添え

アイスコーヒー
少し暑くなってきた日にぴったりの、
涼やかで満足感のある一杯。
「かおる」も食べたい
昨日に引き続き、にぎり寿司を注文。
豪華なランチセットです。
「かおる」も食べたい

永瀬九段に僅かなミス

永瀬九段が持ち時間を多く使った本局。そのツケが回ってきたか。

89手目、▲5六歩と打って5五の桂馬を支えたものの、これがまさかの落とし穴。

なんと、飛車の利きを 7七まで通してしまうという痛恨のミスに繋がってしまいました。

永瀬九段のミス

もしここで▲7二歩と打っていれば…。そう思わせる局面でした。

藤井名人は30分考え、△7七銀と冷静に対応し、一気に攻めかかります。

この時点でのAI形勢は藤井名人の70%でした。

このまま一気に終局か、と思われましたが、そう簡単ではなかったようです。

藤井名人が勝利を掴むには、まだ手数が必要なようです。

持ち時間には余裕があるものの、決め手をなかなか見出せず、藤井名人の表情には苦悩の色が見て取れました。

最後は難解な詰将棋問題を披露

前半に時間を使いすぎた永瀬九段、最後の望みを託して勝負に出ますが…。

これが、まさか永瀬玉を詰ますための導火線となってしまいます。

先月末に行われた詰将棋選手権で圧倒的な力差を見せつけた藤井名人、

最後は詰将棋巧者として知られる広瀬九段ですら、一目では見抜けない31手詰を華麗に決めてしまいました。