ALSOK杯第74期王将戦第2局が1月25日・26日に京都市伏見区伏見稲荷大社」で行われました。

先手の藤井聡太王将(22)が永瀬拓矢九段(32)を18時30分、93手で下し、

シリーズ成績を2勝0敗としました。

次戦、第3局は2月5日(水)から6日(木)にかけて、

東京都立川市のオーベルジュ ときと」で開催されます。

第74期王将戦第2局2日目

封じ手は▲5六角打

予想は外れました。

前日、藤井王将は封じ手に75分も費やします。これは決して平凡な一手ではないと見られていましたが、最終的に選んだのは▲5六角打でした。

封じ手で持ち駒の角を打つというのは、非常に大胆な決断が必要です。

もしホテルの部屋に戻った後でその手が悪手だと気づいたら、眠れなくなってしまうでしょう。

通常、封じ手ではリスクを避けるため無難な手が選ばれがちです。

それにもかかわらず、藤井王将は前日の18時からさらに30分以上も延長してこの手を熟考しました。

この手は左右両方を睨める戦略的な一手で、成功すれば勝利の鍵となり得るでしょう。

封じ手は▲5六角打ち

おやつ

藤井聡太王将のおやつ永瀬拓矢九段のおやつ
抹茶「千寿」生菓子「茶の実」フルーツ盛り合わせ献上宇治抹茶
「千寿」はその名の通り長寿を願う優雅な一杯です。
一方、「茶の実」は見た目も美しく、上品な甘さが抹茶の苦味と絶妙に調和しているでしょう。
「かおる」も食べたい
豊島九段と同様、今後はフルーツ盛り合わせを注文し続けそうです。
「かおる」も食べたい

ランチ

藤井聡太王将のランチ永瀬拓矢九段のランチ
抹茶そば煎茶王将戦特製弁当(鰻寿司や熟成和牛ローストビーフ、中トロなどなど豊富な品々)、
献上宇治抹茶、フレッシュオレンジジュース、フレッシュグレープフルーツジュース
抹茶のほんのりとした苦味がそばの風味を引き立て、
優雅で落ち着いた食感を楽しむことができそうです。
軽めの食事となりました。
午後はおやつを注文されないでしょうから、お腹が持つか心配です。
「かおる」も食べたい
これは豪華なお弁当です。
鰻寿司、熟成和牛のローストビーフ、中トロなど、多彩な上質な食材がふんだんに使われています。
各料理の味わいは深く、素材の新鮮さが際立っており、それぞれが特徴的な風味を放っています。
「かおる」も食べたい

藤井王将 連続大長考

藤井王将は前日の封じ手に75分、その後も66分、45分、19分、37分と続けて長考しました。

これは局面が難しいことを意味しているでしょう。

ファンとしては残り時間が気になりますが、現時点での形勢は藤井王将がやや有利と見られます。

藤井王将 残り時間が1時間

上図の時点で藤井王将の残り時間は1時間となり、ここから彼の攻勢が始まりました。

63手目に▲2三角成で馬を作ると、永瀬九段も64手目に△8七歩成でと金を作ります。

これでいよいよ最終盤の戦いが始まります。

藤井王将は馬を、永瀬九段はと金を作る

魅せる角のタダ捨て

藤井王将は詰む詰まないにおいて他の追随を許さないほどの実力者です。

終盤戦では一気に永瀬王将の玉を追い詰めます。

そして、見せ場の83手目には見事な角のタダ捨てが飛び出しました。

魅せる角のタダ捨て

この手は藤井王将による実質的な「勝利宣言」とも言えます。

多くの棋士ならばここで投了するかもしれませんが、本局はさらに10手続いた後に投了となりました。下図は投了図です。

投了図

93手目▲3四金で投了しました。投了図以降は、同金なら▲3五銀で詰み。

△1五玉と逃げると、▲1六歩、△2六玉、▲2七銀打で詰み。

△1三玉と逃げると、▲3三馬で後手玉は受けなしとなります。