第38期竜王戦第3局が10月31日・11月1日に京都市右京区「総本山仁和寺」で行われました。
先手の藤井聡太竜王(23)は佐々木勇気八段(31)を18時19分、85手で下し、
シリーズ成績を3勝0敗としました。
これにより、藤井竜王は永世竜王獲得まであと1勝と迫りました。

緊迫の昼食休憩前!藤井竜王、解説陣の予想を覆す「タダ捨て」の真意は?
封じ手後、対局はしばらく予想された通りの進行を見せていました。
しかし、戦局が動いたのは54手目。
佐々木八段が繰り出したのは、解説陣も意表を突かれた△6五歩。
この一手が、角で藤井玉の急所を強く睨む新たな作戦の幕開けとなりました。
佐々木八段はさらに攻め手を緩めません。
数手進んだ64手目、5三桂と藤井玉の要となる8八銀の両方を狙う△4四角を放ちます。
この局面に直面した藤井竜王は、深く考える姿勢を見せ、45分もの長考の末、昼食休憩に入りました。

「これぞ天才の一手」解説者を唸らせた驚愕の▲6三桂成
対局再開後、藤井竜王が指し示した手に、盤側は騒然となります。
それは、解説の鈴木大介九段をも驚かせた▲6三桂成。
なんと、タダで桂馬を捨てるという、常識破りの一着でした。
「この手は私には浮かばない」と率直に語る鈴木九段。
これぞ、誰もが唸る天才だけが指し得る一手なのでしょうか。
タダ捨ての一手を目にした直後、佐々木八段の背筋は張り詰めたに違いありません。
しかし、深く考えれば考えるほど、この手の奥深さ、そして良手に気づき始めたのかもしれません。
佐々木八段の手がピタリと止まり、盤上は極度の静寂に包まれています。

2時間33分の大長考
先手の▲3七桂成の捨駒から、後手は実に2時間33分にわたる大長考の末、△3八龍と渾身の勝負手を放ちました。
この△3八龍は、次に△8八角成、▲同金、△同龍と詰めろとなっており、細心の警戒を要する一手です。
▲3七の桂馬を無視できず、かといって2枚の角を自ら切るわけにもいかないという非常に悩ましい局面でした。
しかし、この△3八龍をもって、形勢は藤井竜王に大きく傾き、優勢となりました。

こんな手があるのか!
この局面で藤井竜王は、ここから26分の考慮を経て、▲5五銀という常識外れの一手を指します。
一見すると、▲7八の金が△3八龍にタダで取られ大ピンチに見える、アマチュアには到底理解しがたい手でした。
しかし、この手の背景には、後手がもし△7八金と龍で金を取った場合、
▲6八金打で龍を捕獲するという精緻な読みが隠されていたのです。

この驚愕の一手をもって、形勢は藤井竜王の勝勢へと転じ、そのまま3連勝、防衛まであと1勝としました。
下図は投了図です。

おやつ
| 藤井聡太竜王の午前のおやつ | 佐々木勇気八段の午前のおやつ |
| 抹茶パルフェ 「焔」使用ほうじ茶ラテ くま最中 | 京の実りのお裾分け 丹波栗とエダムのタルト 玉兎 |
| 濃密な甘味と 上品な苦味を兼ね備えたパルフェで疲労を回復し、 質の高いほうじ茶ラテで 午後の対局への集中力を高める、完璧な戦略的おやつです。 お馴染みのくま最中がおまけで添えられていました。 「かおる」も食べたい | 伝統的な丹波栗の甘味と エダムチーズの斬新な組み合わせは、 対局中の脳に刺激と安らぎを与える絶妙なハーモニー。 勝負の合間にふさわしい、優雅で滋味豊かなおやつです。 「かおる」も食べたい |
ランチ
| 藤井聡太竜王のランチ | 佐々木勇気八段のランチ |
| フィレンツェ風チーズドリア、「和紅茶の照り葉を添えて」 | 喜多乃御膳 玉兎 |
| 京都の食材にこだわった、洗練された贅沢なチーズドリアと、 それを引き立てる爽やかな和紅茶のペアリングは、 まさに勝負師の午後の活力となる、気品ある一皿です。 「かおる」も食べたい | 多彩な京の味覚を少しずつ楽しめる、 彩り豊かでバランスの取れた御膳です。 繊細ながらも確かな満足感があり、 勝負の合間に心身を整えるのに最適な、雅な一膳と言えます。 「かおる」も食べたい |
