藤井棋聖 永世称号獲得へ好発進
第95期棋聖戦第1局が6月6日に千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月」で行われ、後手の藤井聡太棋聖(21)が山崎隆之八段(43)に18時38分、90手で勝利し、1勝0敗としました。
次戦は6月17日(月)に新潟県新潟市「高志の宿 高島屋」で開催されます。
山崎先生の紹介
本シリーズでは、山崎先生の「ちょいワル逆転術」が藤井先生に通じるかどうかが焦点となっています。そもそも「ちょいワル逆転術」とは何か?
山崎先生は定跡を追求するよりも、独創的で自分にしか指せない将棋を好むことで知られています。しかし、AI全盛の現代において定跡から外れることは、AIの形勢評価でいうと、初めから勝率45%と少し不利な状態からスタートすることを意味します。
山崎先生は相手を未知の領域に誘い、気づかないうちに逆転しています。元会長である佐藤康光九段は「山崎将棋には独創性と信念が感じられる。彼ほど真似をしない棋士も珍しい」と評しています。
山崎先生は現在も、AIによる研究よりも関西将棋会館での棋士との練習局を数多く指し、腕を磨いています。彼はまさに昭和の棋士と言えるでしょう。
おやつ
藤井棋聖の午前のおやつ | 山崎先生の午前おやつ |
黒胡麻のブランマンジェ、 アイスティー | Minamitei フロマージュ、 夢見る果実ブルーベリージュース |
他の棋士なら選択しないような 大人向けのデザートだね。 「かおる」も食べたい | サイズが小さく見えるけど。 プチケーキ? 「かおる」も食べたい |
藤井棋聖の午後のおやつ | 山崎先生の午後のおやつ |
黒糖まんじゅう、アップルジュース | くりーむパンマザー牧場ミルク味、 夢見る果実ブルーベリージュース |
午後なので、すぐ食べられるものを選んだね。 「かおる」も食べたい | ジュースを連投! 「かおる」も食べたい |
本局のターニングポイント
本局では、先手の山崎先生が得意とする『相掛かり』戦法を展開しました。山崎先生の独創的な指し回しにより、わずか15手目で藤井先生が未知の領域に突入し、一手一手が難解になりました。
しかし、山崎先生の35手目での角交換がターニングポイントとなり、ここから形勢が藤井先生に傾きました。
藤井先生は感想戦で、もし先手が「6八銀」を選んでいたら局面が難しくなっていたと述べました。
実際、AIもこの「6八銀」を最善手と示していましたが、山崎先生は別の手を選び、それが藤井先生に有利な展開をもたらしました。この一手が転換点となり、徐々に藤井先生が優位に立ち、最終的には完勝となりました。
勝負メシ
藤井棋聖のランチ | 山崎先生のランチ |
はかりめ丼(穴子丼)、ウーロン茶 | 木更津名物 あさりカレー・ミニサラダ付き、紅茶 |
藤井先生は鰻は注文されませんが、穴子は食べられるようです。 「かおる」も食べたい | 具だくさんのカレーですね。 「かおる」も食べたい |
最終盤 ここが違う 藤井棋聖の終盤力
終盤に入り、山崎先生はただ守るだけでは不十分だと判断し、藤井先生の玉に攻めかかります。63手目で山崎先生が4四の位置に角を出ました。
通常、この角は1一の香車を狙っているため、『3三桂馬』または『3三歩』とし、角道を遮断するのがふつうです。
しかし、藤井先生はそれを受けずに攻めの一手「4七銀」を選択しました。しかも、この一手をたった1分で指しています。
ということは、かなり前の段階で、この手順なら、自分が勝てることをすでに読み切っていたわけです。40手以上先まで読んでいたということでしょうか。
いつものことですが、藤井先生は見事に相手の玉を詰ませました。これが、藤井先生が誰にも負けない理由です。
山崎先生は15年ぶりのタイトル挑戦のため、本局は緊張からか、やや弱気になってしまったようです。しかし、今シーズンは本局を除いて7勝0敗と絶好調なので、第2局以降は力を発揮し、面白い将棋を見せてくれることでしょう。
「かおる」は藤井先生を全力で応援していますが、彼がニコニコしている姿を見るのが好きなので、これからも難解な将棋が続くことを楽しみにしています。
かおる
羽生先生も同じですが、
難解な将棋ほど、感想戦では楽しそうなんです。
ファンとしては楽に勝ってくれるほうがいいのですが。